Japanische Klassiker mit Furigana
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はしがき
童話集 春
竹久 夢二
Lesen Sie 童話集 春 (はしがき) von 竹久 夢二 (たけひさゆめじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 43.531 Zeichen · 97 Bildschirme
「じゃあ、ひとつやって貰おうか。おれたちもせいぜい軽くのっかるからね」
玩具の汽缶車は、三十俵の炭と、百束の薪とを引っ張って、停車場を出発しました。停車場の近所の平地を走るときは楽だったが、国境の山へかかると路は急になって、玩具の汽缶車は汗をだらだらながして、うんうん言っています。
「なんださか、こんなさか、なんださか、こんなさか」
元気の好いかけごえばかりで、汽缶車はなかなか進めないのです。玩具の汽缶車は、もう一生懸命です。どうかしてはやく花子さんのところへ薪炭をおくりたいという一心です。
「なんださか、こんなさか」
「汽缶車さん、気の毒だね、おもたくて」
「なあに、もすこしですよ。なんださか、こんなさか」
それでもやっとこさ、峠のうえまで、ちいさな汽缶車が大きな薪炭を引きあげました。
「やれ、やれ、骨がおれましたね」
「これからはらくですよ、下坂ですからね」
こんどはもうまるでらくらくと走ってゆきました。そしてすぐに花子さんの所へつきました。
「さあ、花子さん来ましたよ」
「はやく来られたわね」
そこで、花子さんも、おばあさんも、冬の用意が出来ました。