Japanische Klassiker mit Furigana
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わらわれそうなはなし
笑われそうな話
山本 周五郎
Lesen Sie 笑われそうな話 (わらわれそうなはなし) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.110 Zeichen · 7 Bildschirme
ビール、ウィスキー、ハイボール、ブドー酒。あとはシェリーとかポルトとか、ドム・ブランディの類を食事の前後に少量やる、というぐあいであるが、味とか質とかを吟味する能力は殆どない。「うまい」か「うまくない」かで区別するだけだ。それは若いじぶんに、「フランスのヴァンを飲むなら安いのに限る、高価な品は送られて来る間に味がおちる」からだと、長くフランスにいた美術批評家Y氏に訓されたことによるらしい。したがって(ふところ都合によることはもちろんだが)ブドー酒はメドックの赤のいちばん安いやつしか飲まなかった。ごくたまにシャトー銘柄のものを奢ってみても、舌が馴れないので値段ほどうまいとは思わない。「うまいやつはみんな宮中とか富豪のところへいっちまうんだろう」貧乏人には貧乏人の酒が合っているんだ、などと悟ったようなことを言っていたものだ。
戦後もいろいろなブドー酒をあさった。吉田健一さんなどが「安酒だ」と軽蔑するバルサックも相当ながし込んだし、シャトー・マルゴオの安いほう、その他もう忘れてしまった各種の赤白をずいぶんやってみた。そのうちに寿屋からヘルメス・デリカが売り出され、初めはそれほどでもなかったが、売出されて二年目くらいになると、赤白ともぐっと味が引立ってきた。