Japanische Klassiker mit Furigana
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ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 150.580 Zeichen · 287 Bildschirme
になったようだから、もう一度お目に懸って、お互にもっと打ち解けて口を利いてみたい、と云うような訳なのでございまして、………と、そう云ってから、それで御承諾願えるのであったら、ホテルや料理屋も目につき易いから、むさくろしい所ではあるけれども、阪急岡本の私の住居の方へでも来て戴いて、お会いになったら如何であろうか、先方はこの次の日曜日あたりを望んでおられるのですが、と云う話なのである。
「なあ、どうやろか、雪子ちゃん承知してくれるやろか」
「雪子ちゃんより、本家がどう云うか知らん。まだはっきり極まった訳でもないのんに、余り深入りせん方がええ、云えへんやろか」
「先方の腹は、顔のシミがどんな程度か、もう一遍見たいのやないか知らん」
「ほんに、そうやわきっと」
「それやったら、会うた方がええやないか。今やったらちょっとも分らんようになってるよってに、いつもはこんな風や云うこと、見といて貰わな損やないか」
「そうやわ。それ断ったら、何や見られるのん嫌がってるみたいやわ」
夫婦の間にそんな風な会話があってから、翌日幸子は、家の電話では又後が面倒なと思って、近所の公衆電話へ行って本家の姉を呼び出したものだった。