Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ささめゆき

細雪

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 150.580 Zeichen · 287 Bildschirme

Aozora Bunko

で、何と云われても自分の越度であることは、―――それも軽からぬ越度であることは、否みようもなく思えるのであった。

二日目には夫も気を取り直して快活になり、いつもの時刻に事務所へ出かけたが、幸子はひとり二階で臥ていると、悔んでも仕方のないことだと思いながら又一つ所へ考が落ち込むのを防ぎようがなかった。折角おめでたい話のある矢先なので、雪子を始め子供や女中達には見られないようにしていたけれども、ひとりになると、いつか涙が溜って来る。………自分がもし、あんな不注意なことをしなかったら、十一月には生れていたであろうに、そして来年の今頃は、あやせば笑うくらいにはなっていたであろうに、………きっと今度は、男の児だったのではなかろうか、そうしたら夫は勿論悦子がどんなに喜んだであろうか、………自分として、全然気が付かなかったのなら諦めようもあるけれども、あの時虫が知らしたのに、なぜバスで行くことを止めなかったのか、咄嗟に適当な口実が浮かばなかったせいでもあるが、何とでも云って、自分一人だけ後から行くようにすればよかったし、口実ぐらいいくらでも考え出せたのに、なぜそうしなかったのか、悔んでも悔んでも一番このことが悔み足りない。