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Japanische Klassiker mit Furigana

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ささめゆき

細雪

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 150.580 Zeichen · 287 Bildschirme

Aozora Bunko

貞之助はその時幸子に、いつから雪子ちゃんの顔にあんなものが出始めたのだと、そっと尋ねたのであるが、幸子が気が付いたのもこの頃で、前にはあんなものはありはしなかった。この頃でも、始終ある訳ではなくて、平素はそう思って注意して見ても殆ど分らないくらい薄くなっていたり、完全に消えてしまっていたりして、ふっと、一週間ばかりの期間、濃く現れることがあるのであった。幸子はやがて、その濃く現れる期間は月の病の前後であるらしいことに心づいた。そして、彼女は何よりも、雪子自身がそれをどう感じているか、自分の顔のことであるから誰よりも先にその現象を発見しているに違いないとして、それが何か知ら心理的影響を与えていなければよいが、と云うことを恐れた。一体雪子は、今迄は婚期に後れているからと云って、そう悲観しても僻んでもいなかったのは事実で、それと云うのも、内々自分の容貌に自信を持っていたかららしいのであるが、そこにそう云う思わぬ欠点が生じたと知ったら、どんな気持がするであろうか。幸子はひそかにそう云う懸念を抱きながら、うっかり当人に聞いてみることも出来ないので、折々それとなく雪子の顔色を探りつつ日を送っていたが、表面雪子の素振には何の変化も現れず、殆どそのことに気が付かないのか、問題にしていないかの如くに見えた。