Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぞくごくちゅうき

続獄中記

大杉 栄

Lesen Sie 続獄中記 (ぞくごくちゅうき) von 大杉 栄 (おおすぎさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 24.326 Zeichen · 49 Bildschirme

Aozora Bunko

たしか屋上演説事件の治安警察法違反の時と思う。例の通り警察から警視庁、警視庁から東京監獄へとつれて行かれて、まず例のシャモ箱の中に入れられた。もっともこれは男三郎君の時に話したような面会所のそばのではない。そんなのがあちこちにあるんだ。こんどは、連れて来られるとすぐ、所持品を調べられたり、着物を着換えさせたり、身分罪名人相などの例のカードを作られたりする、その間自分の番の来るのを待っている、シャモ箱だ。

しばらくすると、背中合せのシャモ箱の方へも人がはいったような気はいがする。ぺちゃくちゃと女のらしい声がする。

「おい、うしろへ女が来たようだぜ。一つ話をして見ようじゃないか。」

と両隣りの堺と山川とに相談して、コツコツとうしろの板を叩いた。向うでもすぐにやはりコツコツとそれに応じた。

「おい、何で来たんだい?」

「お前さんは?」

「泥棒さ。」

「じゃ頼もしいわね。わたしはどうろぼうよ。いくら食ったの?」

「たった半年だ。君は?」

「わたしの方は二週間よ、すぐだわ。こんど出たら本当に堅気になろうと思ってるの。お前さん出たらやって来ない? うちはどこ?」

というような話で、でたらめの所や名を言い合って、とうとう出たら一緒になろうという夫婦約束までもしてしまった。