Japanische Klassiker mit Furigana
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じらいやのはなし
綺堂随筆 江戸の思い出
岡本 綺堂
Lesen Sie 綺堂随筆 江戸の思い出 (じらいやのはなし) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.924 Zeichen · 14 Bildschirme
画家は二代目豊国である。
「児雷也豪傑譚」の初編の出たのは天保十年で、作者も最初から全部の腹案が立っていた訳でもないらしく、それが大当りを取ったところから、図に乗って止度も無しに書きつづけているうちに、第十一編を名残として嘉永二年に作者は死んだ。しかも児雷也の流行は衰えないので、そのあとを柳下亭種員がつづけて書く。又そのあとを二代目の種員が書くというわけで、いよいよ止度が無くなって、幕末の慶応二年には第四十四編まで漕ぎ付けたのである。兎もかくも彼の「田舎源氏」や「しらぬい譚」や「釈迦八相」などと相列んで、江戸時代における草双紙中の大物と云わなければならない。
この作がそれほどに人気を得たのは、前に云った豊国の挿絵が時好に投じたのと、もう一つには人気俳優の八代目団十郎が児雷也を勤めたと云うことにも因るらしい。尤もこの作の評判がよいから、芝居の方でも上演したのであろうが、それに因ってこの作も、更に一層の人気を高め、女子供に愛読されたことも又争われない事実であろう。その上演は嘉永五年、河原崎座の七月興行で、原作の初編から十編までを脚色して、外題はやはり「児雷也豪傑譚話」