Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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みどりいろのとけい

緑色の時計

小川 未明

Lesen Sie 緑色の時計 (みどりいろのとけい) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 3.276 Zeichen · 7 Bildschirme

Aozora Bunko

あとで、このことをねえさんに話すと、

「そんなこと、あてにしないほうがいいわ。」と、ねえさんは答えて、せっかくのぼくのよろこびをうちけしました。

「じゃ、うそだというの。」と、ぼくは、ねえさんにせまりました。

「だって、あの人のいうことは、いつもゆめのような話じゃないの。」

そういわれれば、そんなような気もするけれど、ぼくは、おじさんの話には、いつもひきつけられるのでした。

「正ちゃんは、うそをつくような人でもすき?」と、ねえさんが、聞きました。

「ぼく、うそをつくような人は、大きらいだよ。」

ほんとうをいえば、ねえさんも、ぼくも、真におじさんが、まだわからなかったのでした。

春風の吹く、あたたかな晩がたでした。弟は、S町の露店へ、いっしょにいってくれというのでした。二人は、電車に乗って、でかけることになりました。駅の近くの花屋では、花の咲いている、ヒヤシンスの鉢が、ならべてありました。

弟は、電車の窓から、外をのぞいて、

「にいちゃん、いなかのようなところを、通るんだね。」といいました。ぼくは、つりにいくとき、よくこのあたりを歩いたけれど、弟は、いままで、こちらへきたことはなかったのです。