Japanische Klassiker mit Furigana
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るこうしんそう
縷紅新草
泉 鏡花
Lesen Sie 縷紅新草 (るこうしんそう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 24.566 Zeichen · 48 Bildschirme
中段さ、ちょうど今居る。
しかるに、どうだい。お米坊は洒落にも私を、薄情だというけれど、人間の薄情より三十年の月日は情がない。この提灯でいうのじゃないが、燈台下暗しで、とぼんとして気がつかなかった。申訳より、面目がないくらいだ。
――すまして饒舌って可いか知らん、その時は、このもみじが、青葉で真黒だった下へ来て、上へ墓地を見ると、向うの峯をぼッと、霧にして、木曾のははき木だね、ここじゃ、見えない。が、有名な高燈籠が榎の梢に灯れている……葉と葉をくぐって、燈の影が露を誘って、ちらちらと樹を伝うのが、長くかかって、幻の藤の総を、すっと靡かしたように仰がれる。絵の模様は見えないが、まるで、その高燈籠の宙の袖を、その人の姿のように思って、うっかりとして立った。
――ああ、呆れた――
目の前に、白いものと思ったっけ、山門を真下りに、藍がかった浴衣に、昼夜帯の婦人が、
――身投げに逢いに来ましたね――
言う事も言う事さ、誰だと思います。御母堂さ。それなら、言いそうな事だろう。いきなり、がんと撲わされたから、おじさんの小僧、目をまるくして胆を潰した。そうだろう、当の御親類の墓地へ、といっては、ついぞ、つけとどけ、盆のお義理なんぞに出向いた事のない奴が、」