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Japanische Klassiker mit Furigana

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るこうしんそう

縷紅新草

泉 鏡花

Lesen Sie 縷紅新草 (るこうしんそう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 24.566 Zeichen · 48 Bildschirme

Aozora Bunko

思わず、

「あ。」

と声を立てたのであった。

「――おばけの蜻蛉、おじさん。」

「――何そんなものの居よう筈はない。」

胸傍の小さな痣、この青い蘚、そのお米の乳のあたりへ鋏が響きそうだったからである。辻町は一礼し、墓に向って、屹といった。

「お嬢さん、私の仕業が悪かったら、手を、怪我をおさせなさい。」

鋏は爽な音を立てた、ちちろも声せず、松風を切ったのである。

「やあ、塗師屋様、――ご新姐。」

木戸から、寺男の皺面が、墓地下で口をあけて、もう喚き、冷めし草履の馴れたもので、これは磽たる径は踏まない。草土手を踏んで横ざまに、傍へ来た。

続いて日傭取が、おなじく木戸口へ、肩を組合って低く出た。

「ごめんなせえましよ、お客様。……ご機嫌よくこうやってござらっしゃる処を見ると、間違えごともなかったの、何も、別条はなかっただね。」

「ところが、おっさん、少々別条があるんですよ。きみたちの仕事を、ちょっと無駄にしたぜ。一杯買おう、これです、ぶつぶつに縄を切払った。」

「はい、これは、はあ、いい事をさっせえて下さりました。」

「何だか、あべこべのような挨拶だな。」

「いんね、全くいい事をなさせえました。