Japanische Klassiker mit Furigana
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おだのぶなが
織田信長
Lesen Sie 織田信長 (おだのぶなが) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 17.950 Zeichen · 36 Bildschirme
老蝮は足利義昭の兄の将軍を殺し、その母も焼き殺した。次兄も殺され、義昭のみは逃げのびて危いイノチを助かったのだ。老蝮こそは義昭のフグタイテンの仇敵であった。義昭は都を追われ、天下の政務は老蝮の掌中にあった。
義昭は誰彼の見境いなく人にすがって将軍家再興に奔走したが、将軍家再興の日は、憎むべき老蝮への復讐の日であったのだ。ついに信長の助力によって、義昭は京都を恢復し、老蝮の軍勢を蹴ちらした。彼は老蝮を八ツ裂きにすることを得たか。否、否。信長が老蝮をゆるしたのである。すでにその日を予想した老蝮は、自ら張本人となって信長を京都に手引きしていた。世に裏切りということがある。知らないうちに主を売り味方を売るのである。老蝮は味方を売った。然し、主を売ることはできなかった。なぜなら、彼自身が総大将であったからだ。総大将の裏切りなどゝいうことが有るべきものではない。裏切りにあらず、それを降参というのである。ところが、老蝮は、降参といえば降参、裏切りと云えば裏切り、なんとも得体の知れない形で始末をつけているのであるから、何事もこの老蝮の手にかゝると奇々怪々な形になってしまうのである。