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Japanische Klassiker mit Furigana

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はごろもものがたり

羽衣物語

小川 未明

Lesen Sie 羽衣物語 (はごろもものがたり) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 6.149 Zeichen · 12 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「私の持ちますものは、すべて、この羽衣のように、にじやかすみを織って作ったものだけに、人間の手にわたれば、いつまでも、形となって残ったことはありません。下界にすさぶあらしや雨にさらされるなら、たちまち、破れてしまうでしょう。しかし、あなたのような正直な方には、私のおあたえしたものは、いつまでも心のうちへ残り、あなたの一生を、楽しくおくらしさせることができましょう。」といいました。

「まあ、それは、どんなとうとい品でございますか。」

「いえ、形のあるものではございません。いまも申しますように、形のあるものは、いつか、やぶれくずれるものであります。形がなくなって、心に残るものこそ、いつまでもこわれることのない宝であります。」

「と、申します宝とは?」

「人間の考えでは、絵にすら書けない天女の舞を、ごらんに入れたいと思います。」

こう聞くと、若者の顔は、急にはればれしくなって、にっこり笑い、

「見たものは、この世の心配や、年を忘れると、昔話に聞いたが、まだだれも見たと聞かぬ天女の舞でございますか。それはありがたい。」といいました。

このとき、たちまち、どこからともなく起こる笛の声、それと相和す太鼓の音、若者は、おもわず頭をめぐらして、その美しい音色にうっとりと聞きほれました。