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Japanische Klassiker mit Furigana

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せいアレキセイじいんのさんげき

聖アレキセイ寺院の惨劇

小栗 虫太郎

Lesen Sie 聖アレキセイ寺院の惨劇 (せいアレキセイじいんのさんげき) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 32.638 Zeichen · 65 Bildschirme

Aozora Bunko

それも、ホンの一二分程の間で、しかも低い憂鬱な鳴り方であったが、その音が偶然便所に起きた検事の耳に入った。すると、俊敏な検事の神経にたちまち触れたものがあったのだ。と云うのが大正十年の白露人保護請願で、とりわけその中に、――当時赤露非常委員会の間諜連が企てていた白系巨頭暗殺計画に備えて、時刻はずれの鳴鐘を以って異変の警報にする――と云う条項があったからである。そこで、検事はさっそく付近の法水に電話をかけ、聖堂の前で落ち合うことになった。前日の夕方から始まった烈風交りの霙が、夜半頃に風が柔らぎ、今ではまったく降りやんだのであるが、依然厚い雪雲の層に遮られて、空のどこにも光がない。その中を歩んで行くうち、ふと正門近くで法水は不思議なものにぶつかった。小さな人型をした真黒な塊が、突然横町から転がり出したのである。法水がほとんど反射的に誰何すると、その人型は竦んだように静止して、しばらくは荒い呼吸の喘ぎが聴えていたが、やがて、つかつか前に進み寄ってきた。まず、身長三尺五寸程と思われる小児の姿が法水の眼に映ったのであるが、なんと意外なことには、次の瞬間幅広い低音が唸り出した。