Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
せいアレキセイじいんのさんげき
聖アレキセイ寺院の惨劇
小栗 虫太郎
Lesen Sie 聖アレキセイ寺院の惨劇 (せいアレキセイじいんのさんげき) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 32.638 Zeichen · 65 Bildschirme
それで、気道がペタンと閉塞されるので、ちょうど絞殺のような具合になってしまった。無論解剖によらなければ、競合状態になっている二つのどっちが最終の死因だか判らないけれど、とにかくこの場合、出血が致死量に達する以前に、ラザレフが窒息で意識を失ってしまったことだけは確実なんだよ。その証拠には糞尿を洩らしているし、鞏膜に溢血点が現われている。そこで重大な分岐点になるのは、最後の呼吸――すなわち刺される、いや君の説によると刺した瞬間前の呼吸が――吐いたか引いたかのいずれにありやなんだが、胸隔を見ると、それが吐息の直後になっている。つまり、それを問題にしなければならないのは、自殺者の定則として――と云うより人間の緊迫心理に、当然欠いてはならぬ生理現象があるからだよ。それはマイネルト等の説だが、末端動脈が烈しく緊縮して胸部に圧迫感が起るので、呼息を肺臓一杯に満たして不安定な感覚を除いてからでないと、意志を実行に移すことが不可能だと云うことなんだ。ところが、ラザレフの屍体にそれがないとすると、どうして空の肺臓が許したか疑問になって来るだろう。だから、その矛盾をかえって僕は、他殺の推定材料に挙げているのさ。