Japanische Klassiker mit Furigana
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しょっこうとびしょう
職工と微笑
松永 延造
Lesen Sie 職工と微笑 (しょっこうとびしょう) von 松永 延造 (まつながえんぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 71.696 Zeichen · 144 Bildschirme
之は一寸妙な考え方で御座いますが、貴方が若し孤児であるなら、直ぐと同感して下されるような分りきった心持なのです。
父は中途から彼の家庭へ入り込んで来た私を愛しては呉れませんでした。少し位かばって呉れても、憎まれていると思い取るのが、不遇な娘の持ち前なのですもの、私は始終父に憎まれているのだと判断しましたが、思えば、それが過ちの初めでした。
私は父へ向って軽い憤りを感じました。何故小鳥屋に満足していた娘を、こんな所へ引張って来たのか? 貴方の仕打と貴方の心持とが一寸も私には理解出来ない。
理解が出来ない。――そしてお互いが段々高慢に自分の立場を守るようになって参りました。然も之は愛着で離れ難い肉親の間に起きた事なのです。ああ、もっと急いで話しましょう。
一番悪い悲しい事実は父が大勢の気味悪い男達を集めて、私の家で開く賭博で御座いました。之が初まると私は直ぐ小鳥たちの事を思い出して泣きました。直ぐにも喧嘩し相な人が、その心をじっとこらえ、話し一つせずに、眼を赤くして時間を過しているその有様、私は自分迄息がつまって、身動きも出来ぬようでした。之は何と云う物凄い殺気だった静粛でしょう。