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Japanische Klassiker mit Furigana

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はいたい

胚胎

宮本 百合子

Lesen Sie 胚胎 (はいたい) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 27.077 Zeichen · 55 Bildschirme

Aozora Bunko

それからのう貴方様、まだ和子とお呼び申して居った頃の事での、

お城内の腕白共がフト迷い込んで出る道を忘れたあほう鳩を捕えて足に石を結いつけては追ってよう飛ばぬ不様な形を見て笑って居るのをお見なされてその者達の所にお出なされて、

もう王におなりなされた様な厳かなお声での、

これ、お前達は何を致して居るのじゃ。この鳩は神にさずかった命を我々と同じ様に持って居るのじゃ、必して苦しめてはならぬ。

お前達がその様に致されたら、どうじゃ。

早く石をのけて城の外までつれて参ってはなしてやるのじゃ。

と仰せられての。

青い顔を致して居る子供をつれて鳩をおはなしなされた時にはもうわたくしは嬉しくて嬉しくて。

「清い御心をお持じゃ、あのお柔しいお眼はどうじゃ。その上に又子供達をお叱りなされたお声のどうしてあんなに厳な威をお持ちなされてござったろう」とその晩はまんじりともようせいで笑いほうけて居りましたじゃ。

貴方様がまだ辛やっと七つ八つの頃でござりましたもののう、お可愛ゆいまっ最中でのう。

王  わしはもう悲しい事に一つも覚えて居らぬのだ、それにその後間もなくわしは沢山学問を致さねばならなかったのでよけいに忘らされてしまったのじゃ。