Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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はいたい

胚胎

宮本 百合子

Lesen Sie 胚胎 (はいたい) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 27.077 Zeichen · 55 Bildschirme

Aozora Bunko

第一の女 私はお二人のどちらがおよろしいのか又どちらが御悪くていらっしゃるのだかそんな事を定める力はございませんけど、法王様がお怒り遊ばした――と云う只そればかりがもうたまらないほど恐ろしいんでございますわ。

法王様がお怒り遊ばした――神様だってお怒り遊ばしたに違いございませんわ。

まあ私は何をお祈りしていいんだかそれでどなたにおすがり申上げたらいいんだろう。

老近侍 皆様御自分にお祈りなされ、御自分におすがりなされ。世の中に自分ほどたよりになるものはござらぬわ。

法王様も――又陛下も、御自分の御力を偉大なものだとお信じなされたればこそこの事も出来たのでのう。

三人の女は一っかたまりになって青い顔をして屋根の方を見、老近侍はだまってその三人の女を見る。

二人の若い男が家の影の方から走って来て四人の前に立ちどまる。女達は急に取りつくろった様子をして顔を男の方に向ける。

若者の一 奥様方に申上ます。法王が城にお見えになりまして只今中門から此処をお通りなされると申す事でございますから……

若者の二 左様御承知なさいませとの事でござります。

若者去る。

第一の女 さぞまあ武士を沢山お連れ遊ばしてでございましょうねえ。