Japanische Klassiker mit Furigana
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じさくしょうぞうまんだん
自作肖像漫談
高村 光太郎
Lesen Sie 自作肖像漫談 (じさくしょうぞうまんだん) von 高村 光太郎 (たかむらこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.162 Zeichen · 9 Bildschirme
私は何と言われても叮嚀に写生して帰って来た。法隆寺貫主には父の宅でお目にかかり、写真をとらせてもらい、其を参考にして油土で等身大の原型を作った。これは木彫に写された時大変違ってしまった。曾て帝展に出品されたのがその木像である。貫主のような清浄な、静かな、深さのある人の肖像を自分の思い通りに製作したいなと思いながら、結局父の木彫に都合のいいように作った。父の仕事の下職としては随分愚劣なものもかなり作った。
その年月の間に私はアメリカ行を計画してその資金獲得のために彫刻頒布会を発表したが入会者があまり少くて、物にならずに終った。モデルを十分使って勉強する事も出来ないので智恵子がしばしばモデルになった。彼女のからだは小さかったが比例がよくて美しかった。
彫刻頒布会を発表した頃、日本女子大学の桜楓会から校長成瀬仁蔵先生の胸像をたのまれた。丁度先生はその時永眠せられてしまった。お目にかかったのも逝去数旬前の病床に於いてであった。この胸像はなかなか出来上らず、毎年一個平均ぐらいに原型を作っては壊し、大震災の午前十一時五十八分四十五秒も丁度その胸像をいじっている時であった。