Japanische Klassiker mit Furigana
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じじょでん
自叙伝
大杉 栄
Lesen Sie 自叙伝 (じじょでん) von 大杉 栄 (おおすぎさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 115.021 Zeichen · 230 Bildschirme
同期生じゅうで一番大きな男で、撃剣も一番うまかった。器械体操場の金棒の下へ連れて行って、そこでいきなり殴りつけた。げんこは眼にあたった。彼はほろほろ涙を流して、黙ってその眼を押えていた。そこへ浜村と坂田とが心配して見に来た。そして二人の中へはいった。河野はすぐに好意を見せて来た。そして五人は、五人組をつくって、何でもの悪いことの協同者となった。
四、五年前に、ふとこの佐藤が訪れて来た。子供の時の友達だというので、誰かと思って玄関へ出て見たら、昔のままのせいの高い顔一ぱい濃い髯の彼だった。連隊長とかと喧嘩して予備になったんだそうだが、今になって止されるくらいなら、あの時分一緒に退校されるんだったなあなどと、職業の世話を頼みながら今の僕をうらやんでいた。その後南米行き移民の監督か何かにありついたとか言っていたが、どうしたか。そしてついうっかりして、昔僕が殴った眼の中の赤い疵のあとが、まだ残っているかどうかも見落してしまった。
撃剣は佐藤の次が僕だった。器械体操は佐藤と河野と僕とが相伯仲していた。が、駈足は僕が一人図抜けて早かった。僕等の班長をしていた河合という曹長が、これも駈足をお得意としていたが、いつも口惜しがりながら僕のあとについて来た。