Japanische Klassiker mit Furigana
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じじょでん
自叙伝
大杉 栄
Lesen Sie 自叙伝 (じじょでん) von 大杉 栄 (おおすぎさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 115.021 Zeichen · 230 Bildschirme
彼女はその一週間が待てないで、その翌日また謝まって来た。
「しかし、こんどはもう、断然その絶交をこっちから申渡すんだ。」
僕は原稿紙を前に置いたまま、それにはただ「善政とは何ぞや」という題を書いただけで、独り言のように言った。
「こんどもし、君が殺すと言ったり、またそんな態度を見せた場合には、即刻僕は本当に君と絶交する。」
最後の仲直りの時に僕は彼女にそう言ったのだ。そして今、ゆうべ僕は、彼女の顔の中に確かに殺意を見たのだ。
五
彼女は散歩から帰って来た。僕は机に片肱をもたせかけて、熱でぽっぽとほてる頭を押えていた。彼女は僕が一行も書けないでいる原稿紙の上を冷やかにあざ笑うようにして見ていた。
夕飯を食うと、僕はまたすぐに寝床をしかして、横になった。彼女はしばらく無言で坐っていたが、やはりまたそばの寝床に寝た。僕はもうできるだけ何にも考えないようにして、ただ静かに眠ることだけを考えていた。が、長年の病気の経験から、熱のある時に興奮をさける、習慣のようになっているこの方法も成功しなかった。ふと僕はゆうべの彼女の恐ろしい顔を思い出した。
「ゆうべは無事だった。