Japanische Klassiker mit Furigana
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じじょでん
自叙伝
大杉 栄
Lesen Sie 自叙伝 (じじょでん) von 大杉 栄 (おおすぎさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 115.021 Zeichen · 230 Bildschirme
一年の間は僕もまだそんなことは知らなかった。が、二年の末頃になって、やはりそれを覚えて、指を切ったり血をすすったりはしなかったが、一人の弟を持った。
この風習はその後二年も三年も僕につきまとった。
煙草を吸うこともやはりその頃に覚えた。
父がいつも吸っている中天狗というのをちょいちょい盗んでは吸い覚えた。そしてしまいには父が大事にしてしまっている葉巻までも盗みだして吸うようになった。
三
中学校にはいったのと同時頃に、高等小学校の坂本先生というのが、主として軍人の間から寄附金を募って、講武館という柔道の道場を建てた。
軍人の子は大がいそこにはいった。石川もはいった。大久保もはいった。また、前に言った威海衛の戦争の時に一週間山の中にかくれて出て来なかったという評判の、そして凱旋するとすぐ非職になった脇田という大尉の子もはいった。脇田は僕なぞと同じ級で年は二つほど多く、からだも大きかったが、僕等はその親爺のせいで馬鹿にしていた。が、ある時彼自身の口から、彼のほんとうの父は何とかという人で、金沢で大久保利通を暗殺した一人で、しかもその最初の太刀を見舞ったのだと聞いて、少し彼を尊敬したい気になった。