Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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じゆうじん

自由人

豊島 与志雄

Lesen Sie 自由人 (じゆうじん) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 69.030 Zeichen · 139 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「分らないというのは、まあ結構。心配することはあるまい。」

北村は立ち上ったが、そこでちょっと考えこんだ。

「小父さま、家まで送って来て下さるんでしょう。」

「そうだね、暫く御無沙汰してるから、伺ってもいいが……。どうも私は、君の家では、あまり歓迎されない部類らしいんでね。」

「あら、そんなことないわ。わたくしだって、八重子さんだって、順一さんだって、小父さまを歓迎してよ。」

「その代り、お父さんやお母さんにはどうかね。殊に、お父さんがほんとに病気とすれば、喜ばれない見舞人は、招かれざる客と同様、ちと肩身が狭いね。」

「お酒もあってよ。」

「誘惑するな。ところで、君はどこに行ったんだい。」

「わたくし……三共の本店に行ったの。グレランの注射薬を買うつもりだったけれど、今は製造元で造っていないそうで、なかったから、ピラビタールの注射薬にしたわ。どちらも同じようなものだと言われたけれど、そうでしょうかしら。」

「薬屋でそう言うなら、そうだとしとく外はあるまい。君が注射するのかい。」

「いやだわ。わたくしどこも痛くはないし、よく眠れてよ。お父さまが、御自分で注射なさるのよ。