Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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じゆうじん

自由人

豊島 与志雄

Lesen Sie 自由人 (じゆうじん) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 69.030 Zeichen · 139 Bildschirme

Aozora Bunko

」

菅原は返事をせずに、考えこんだ。

「違うのか。」

「いや、まあそんなものだ。」

「どこで寝るのか。」

「うちで。北村さんとこさ。」

「あすこはだめだろう。食事に困る。ここで寝ていかないか。君の室に、朝も晩も食事を運ばせるよ。」

「さあ、も少し考えてからにしよう。」

「も少し飲んでからにしたまい。きっとつぶれるから。」

周はグラスを挙げた。そして祝杯だと言った。

「近いうちに、君にも戻ってきて貰うよ。はじめからの約束だ。家が一軒見当ったよ。」

近所に、手頃な売家があったから、それを買うことにした、と周は話した。もう契約をすまして、登記をするばかりになっている。菅原に適当な室もある。第一に、漢方医学の薬局をそこへ公然と設けるのが、何よりの楽しみだ。日本の法律ほど面倒な煩雑なものはないが、彼は幸にも日本の医学専門学校の卒業生だから、薬局ぐらいは開くことが出来るだろう。固より名目だけのことで、顧客はない方がよい。自由気儘な研究が目的だ。モルモットを飼って、動物実験もしてみたい。ペニシリンだって、青黴の一種から発見されたのだ。どんな草根木から、結核菌に対する的確な薬剤が発見されるか、分ったものではない……。