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Japanische Klassiker mit Furigana

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じかくについて

自覚について

宮本 百合子

Lesen Sie 自覚について (じかくについて) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.477 Zeichen · 9 Bildschirme

Aozora Bunko

とまぼろしを描くよりは、日本に一種類でも、そのように若い人の人生を愛した布地の作られるように希望することこそ、若い自覚の一つの例であろうと思います。

社会と自分というものは切っても切り離せないものです。家庭が社会から自分を守るものだと思っていた明治や大正の日本の娘たちは、今日若い婦人たちのほとんどすべてがさまざまの経済的事情から職業を持ち、あの混む電車に乗り、さらにあまりりっぱな服装をしていない若い女性は性病撲滅のためという理由によって、警察にとめられて吉原病院で強制的な検診をさえも受けさせられるような屈辱と苦痛を忍んで生きているということを聞いたらば、それが同じ日本にあることと信じかねることでしょう。

日本の歴史はその悲劇的な進行の道すがら、家庭を極めて防衛力の乏しいものとしてしまいました。親に頼らないということが大正時代の娘のほこりでありました。それは人格の社会的目ざめの一段階として考えられましたけれども、今日ではいくじのない娘が親に頼ろうとしても頼るべき力が親にはないというのが現実になりました。こういう状態では婦人の勤労というものが一そう社会的に大きい意味を持ってきて、組合が男子の賃金の三分の一で、あるいは半分で働く婦人の地位を改善させようと努力を繰返していることなどは全く当然のことになりました。