Japanische Klassiker mit Furigana
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じてんしゃにっき
自転車日記
Lesen Sie 自転車日記 (じてんしゃにっき) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.488 Zeichen · 17 Bildschirme
男子に女の自転車で稽古をしろとは情ない、まあ落ちても善いから当り前の奴でやってみようと抗議を申し込む、もし採用されなかったら丈夫玉砕瓦全を恥ずとか何とか珍汾漢の気を吐こうと暗に下拵に黙っている、とそれならこれにしようと、いとも見苦しかりける男乗をぞあてがいける、思えらく能者筆を択ばず、どうせ落ちるのだから車の美醜などは構うものかと、あてがわれたる車を重そうに引張り出す、不平なるは力を出して上からウンと押して見るとギーと鳴る事なり、伏して惟れば関節が弛んで油気がなくなった老朽の自転車に万里の波濤を超えて遥々と逢いに来たようなものである、自転車屋には恩給年限がないのか知らんとちょっと不審を起してみる、思うにその年限は疾ッくの昔に来ていて今まで物置の隅に閑居静養を専らにした奴に違ない、計らざりき東洋の孤客に引きずり出され奔命に堪ずして悲鳴を上るに至っては自転車の末路また憐むべきものありだがせめては降参の腹癒にこの老骨をギューと云わしてやらんものをと乗らぬ先から当人はしきりに乗り気になる、然るにハンドルなるもの神経過敏にてこちらへ引けば股にぶつかり、向へ押しやると往来の真中へ馳け出そうとする、乗らぬ