Japanische Klassiker mit Furigana
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ぶとうびょう
舞踏病
豊島 与志雄
Lesen Sie 舞踏病 (ぶとうびょう) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.648 Zeichen · 8 Bildschirme
そこのごく辺鄙な山間の町に、遠縁に当る人が医者をやっていたものですから、奈良の方を一廻りしたついでに、一寸寄ってみたのです。そして四五日、山間の静寂な空気に浸っているうちに、ある日とんでもないことになっちまいました。
町から峠を越して二十町余りもある小さな村から、先生にすぐ来てくれって呼びに来たものです。何でも村一番の金持の御隠居が※(「臣+頁」、第4水準2-92-25)の骨を外してしまったというのです。ところが丁度その日、肝心の先生が感冒をひいて熱を出して寝てる始末です。代診だの俥だのは勿論ないし、峠道を二十町も歩いて行けやしません。そこで先生は――僕の親戚に当る人ですが、東京から若い豪い博士が来てるがそれではどうだ、と使の者に云ったものです。博士様ならなお結構だ、と朴訥な作男は答えます。
そんな工合で、僕がまあ代りに行くことになって、顎骨の脱臼をはめこむ仕方をいろいろ教わって、作男に案内されて出かけました。
ところが、顎の骨をはめこむことは何でもないが、ひどい危険が伴う、うっかりしてると指を食い切られる、とそう先生におどかされたものですから、僕は途々心配でたまらなくなりました。