Japanische Klassiker mit Furigana
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ぶま
舞馬
牧 逸馬
Lesen Sie 舞馬 (ぶま) von 牧 逸馬 (まきいつま) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.843 Zeichen · 16 Bildschirme
を見ると、峰吉は、植峰の家もおれでとまりだなあと思ったりした。この、子供がないがために、養子とも居候ともつかない茂助が、お八重のはいるまえから、植峰の家にごろごろしていたのだが、茂助は茂助で、いまは十八から十九になろうとして、お湯屋の番台のおとめちゃんを思って、一日に二度も「入湯」して、そしててかてか光る顔ににきびを一ぱい吹き出さしていた。
「えんやらや、やれこうのえんやらや――」といったわけで、茂助もいい若い者だった。それで峰吉の光りで、消防のほうでも梯子を受持っていた。十長、機関、鳶、巻車、らっぱなどという消防関係の男たちがしじゅう植峰に出入りしていたがみんな意気振れば意気ぶるだけ田舎者ばかりで、ほんとに話せないねえとお八重はすっかり姐御気取りで考えていた。
と、お八重に子供が出来たのである。まだ生れはしないけれど、自慢なほど痩せぎすなお八重のことだから、早くから人の眼についた。おいおい、もす――もすは茂助の略称である――途法もねえ野郎だ、おめえだろう、おかみさんをあんなにしたのは。だの、もすさんも親方の面に泥を塗って、どうもはやえらいことをやらかしたもんだ、しかし、ああ落ちついてるのが不思譲だなあ、などという声が、十長、機関、鳶、巻車、らっぱのあいだに拡がって行って、それがお八重の耳にも、茂助の耳に