Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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はなこのちんじゅつ

花子の陳述

豊島 与志雄

Lesen Sie 花子の陳述 (はなこのちんじゅつ) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.726 Zeichen · 22 Bildschirme

Aozora Bunko

また、お前はいつも隅っこに引っ込んで、下らないことをこそこそやっているが、そんなものはみんな、火にでもくべてしまうがいいというふうにも受け取れるのでした。

そして電波はいろいろになって、自由に美津子さんを操縦しました。電波がたいへん強い時には、もう身動きが出来なくなることさえありました。じっと竦んで、夜など、電燈を見つめておりますと、スタンド全体がゆらゆら揺れることがありました。風もなく、地震もないのに、スタンドが揺れました。よほど強力な電波が来たに違いありませんでした。

「ほんとに揺れるのを、わたしははっきり見ました。」

そういう美津子さんの言葉には、確信の調子がこもっておりました。

母もわたくしも、もう放っておけない気になりました。どうしたらよかろうかと、相談することもありました。

そのうちにとうとう、あんなことになってしまいました。

或る晩、たいへん遅くなって、良吉さんが帰って参りました。わたくしたちはもう寝こんでおりましたが、母が起き上って丹前を引っかけ、戸を開けに出て行きました。良吉さんの帰りは夜更けのこともしばしばでしたし、時には外泊のこともありましたし、わたくしたちはそれに馴れておりました。