Japanische Klassiker mit Furigana
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はながたみといわくらむら
花筐と岩倉村
上村 松園
Lesen Sie 花筐と岩倉村 (はながたみといわくらむら) von 上村 松園 (うえむらしょうえん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.126 Zeichen · 7 Bildschirme
は、これほど面白い競技はないのに違いない。
もし、将棋に「駒の道」という約束がなかったら、彼らは決して狂人ではなく、普通の人間である訳である。
彼らは駒をパチパチあらぬ処へ打ちながら、他の狂人を眺めて、次のようなことを話しあっている。
「あいつらは気違いだ、あんな奴らを相手にしてはいかん」
狂人は、決して自分を狂人だとは思わないそうである。そうして、自分以外の者はすべて狂人に見えるということである。
狂人の顔は能面に近い。
狂人は表情にとぼしい故ででもあろうか、その顔は能面を見ている感じである。
嬉しい時も、かなしい時も、怒ったときも大して表情は変らないようである。
想うに、「感情」の自由を失った彼らの身内に、嬉しい、哀しい、憤ろしい――ということもあまりないのではなかろうか。
怒った時には動作でそれを示しても、表情でそれを示すのは稀である。そういうところが狂人の特徴であることに気づいたわたくしは、「花がたみ」における照日前の顔を能面から持って来たのである。
このことは「草紙洗小町」にも用いたのであるが、狂人の顔を描くのと能面を写すのとあまり変らないようであった。