Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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めばえ

芽生

宮本 百合子

Lesen Sie 芽生 (めばえ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 40.924 Zeichen · 81 Bildschirme

Aozora Bunko

人間が春と秋とをよろこぶ様に自分達には嬉しい冬が来るのに、たった一人ぽっつんと塀の中に、かこいの中に羽根をきられてこもって居ると云う事は身を切られるよりも辛く思われた。

「このまんま飛び出してしまいたい」

男がもは稲妻の様に斯う思った、「けれ共――羽根は切られて居る、すぐたべるものにこまって来る」と思うと自分の体を地面にぶっつけてこなこなにしてしまいたいほどに思われた。

「アア、己は呪われて居る、――自分で自分の体をないものにする事はどうしても出来ない……それで居て己は殺してもらう事さえ出来ない。ヘトヘトに世の中のことにつかれはてた時にギラギラと太陽の笑う下にみにくい死骸をさらさなくっちゃあならないものに生れる前からきまって居るんだろうか……」

鴨は白い目をして自分をむごくばかりとりあつかう天の神様と云うものを見きわめようと思って空を見、木の間を見、穴の中をのぞいた、けれども神様と云うものらしく思われるものは一寸も見えなかった。

「神さまは天に居ると云う、又自分に宿って居るとも云う、天にいらっしゃるなら今見上げた時に見えそうなものだが――見えなかったと云う事はたしかだ。