Japanische Klassiker mit Furigana
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わかあゆのきひんをくう
若鮎の気品を食う
北大路 魯山人
Lesen Sie 若鮎の気品を食う (わかあゆのきひんをくう) von 北大路 魯山人 (きたおおじろさんじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.111 Zeichen · 3 Bildschirme
若鮎も三寸五分、四寸となると、いよいようれしい姿になって、ひと目見ただけで、矢も楯もたまらず食指は動く。しかし、川の水を離れて十時間以内でなくては、その価値はない。それも充分にいたまぬ手当をしてのことである。十時間以上も経てば、佃煮にでもするほか仕様はあるまい。川を離れて三、四時間以内で食いたいものである。
四寸ぐらいの若鮎を三枚におろし、洗いづくりにして、わさびで、あるいは蓼で舌鼓を打つなどは、時節柄、あまり最高を狙う美食道楽に過ぎるものだ。鮎は同時に同所で釣り上げたものでも、大小が混ざっている。大は発育良好のもの、小は発育不良のものと見てよい。もとより発育良好をよしとする。
料理法に魚田などと言って、味噌をつけて焼くのがある。田舎で有合わせの味噌をつけて焼くのは、田舎らしい風情があってうれしいが、料理屋が気取って調味料で味をつけた味噌などを、お体裁本位につけて出すのは面白くない。味噌にかつおぶしや味の素で味をつけるなどは愚の骨頂である。鮎は鮎の味生一本を賞味するのでなければもったいない。さればこそ、川を離れて間のない新鮮なのが欲しいわけとなる。