Japanische Klassiker mit Furigana
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そうもくとう
草木塔
種田 山頭火
Lesen Sie 草木塔 (そうもくとう) von 種田 山頭火 (たねださんとうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.123 Zeichen · 3 Bildschirme
茶の花
茶の花
庵のまわりには茶の木が多い。五歩にして一株、十歩にしてまた一株。
私は茶の木を愛する、その花をさらに愛する。私はここに移ってきてから、ながいこと忘れていた茶の花の趣致に心をひかれた。
捨てられるともなく捨てられている茶の木は『佗びつくしたる佗人』の観がある。その花は彼の芸術であろう。
茶の木は枝ぶりもおもしろいし、葉のかたちもよい。花のすがたは求むところなき気品をたたえている。
この柿の木が其中庵を庵らしく装飾するならば、そこらの茶の木は庵の周囲を庵として完成してくれる。
茶の花に隠遁的なものがあることは否めない。また、老後くさいものがあることもたしかである。年をとるにしたがって、みょうが、とうがらし、しょうが、ふきのとうが好きになるように、茶の木が、茶の花が好きになる。
しかし、私はまだ茶人にはなっていない、幸にして、あるいは不幸にして。
梅は春にさきがけ、茶の花は冬を知らせる(水仙は冬を象徴する)。
茶の花をじっと観ていると、私は老を感じる。人生の冬を感じる。私の身心を流れている伝統的日本がうごめくのを感じる。
茶の花や身にちかく冬が来てゐる