Japanische Klassiker mit Furigana
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くさめいきゅう
草迷宮
泉 鏡花
Lesen Sie 草迷宮 (くさめいきゅう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 71.733 Zeichen · 142 Bildschirme
「とんでもない。この団子でも石になれば、それで村方勧化でもしようけれど、あいにく三界に家なしです。
しかし今聞いたようでは、さぞお前さんがたは寂しかろうね。」
「はい、はい、いえ、御坊様の前で申しましては、お追従のようでござりますが、仏様は御方便、難有いことでござります。こうやって愛想気もない婆々が許でも、お休み下さりますお人たちに、お茶のお給仕をしておりますれば、何やかや賑やかで、世間話で、ついうかうかと日を暮しますでござります。
ああ、もしもし、」
と街道へ、
「休まっしゃりまし。」と呼びかけた。
車輪のごとき大さの、紅白段々の夏の蝶、河床は草にかくれて、清水のあとの土に輝く、山際に翼を廻すは、白の脚絆、草鞋穿、かすりの単衣のまくり手に、その看板の洋傘を、手拭持つ手に差翳した、三十ばかりの女房で。
あんぺら帽子を阿弥陀かぶり、縞の襯衣の大膚脱、赤い団扇を帯にさして、手甲、甲掛厳重に、荷をかついで続くは亭主。
店から呼んだ姥の声に、女房がちょっと会釈する時、束髪の鬢が戦いで、前を急ぐか、そのまま通る。
前帯をしゃんとした細腰を、廂にぶらさがるようにして、綻びた脇の下から、狂人の嘉吉は、きょろりと一目。