Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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くさめいきゅう

草迷宮

泉 鏡花

Lesen Sie 草迷宮 (くさめいきゅう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 71.733 Zeichen · 142 Bildschirme

Aozora Bunko

と水兵の方は、真中で耳を傾けて、腕組をして立ってなすったっけ。見当がついたと見えて、目で知らせ合って、上下で頷いて、その、貴僧の背後になってます、」

「え!」

と肩越に淵を差覗くがごとく、座をずらして見返りながら、

「成程。」

「北へ四枚目の隅の障子を開けますとね。溝へ柄を、その柱へ、切尖を立掛けてあったろうではありませんか。」

二十五

「それッきり、危うございますから、刃物は一切厳禁にしたんです。

遊びに来て下さるも可し、夜伽とおっしゃるも難有し、ついでに狐狸の類なら、退治しようも至極ごもっともだけれども、刀、小刀、出刃庖丁、刃物と言わず、槍、鉄砲、――およそそういうものは断りました。

私も長い旅行です。随分どんな処でも歩行き廻ります考えで。いざ、と言や、投出して手を支くまでも、短刀を一口持っています――母の記念で、峠を越えます日の暮なんぞ、随分それがために気丈夫なんですが、謹のために桐油に包んで、風呂敷の結び目へ、しっかり封をつけておくのですが、」

「やはり、おのずから、その、抜出すでございますか。」

「いいえ、これには別条ありません。盗人でも封印のついたものは切らんと言います。