Japanische Klassiker mit Furigana
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くさめいきゅう
草迷宮
泉 鏡花
Lesen Sie 草迷宮 (くさめいきゅう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 71.733 Zeichen · 142 Bildschirme
変な顔をして、宰八が、
(お客様、聞えるかね。)
(ああ鳴くとも。)
(ちんじちょうようだ、此奴、)
と爺様が鉈豆のような指の尖で、ちょいと押すと、その圧されたのがグググ、手をかえるとまた他のがググ。
心あって鳴くようで、何だか上になった、あの蔕の取手まで、小さな角らしく押立ったんです。
また飛出さない内に、と思って、私は一ツ噛ったですよ。」
「召食ったか。」
と、僧は怪訝顔で、
「それは、お豪い。」
「何聞く方の耳が鳴るんでしょうから、何事もありません、茄子の鳴くわけは無いのですから。
それでも爺さんは苦切って、少い時にゃ、随分悪物食をしたものだで、葬い料で酒ェ買って、犬の死骸なら今でも食うが、茄子の鳴くのは厭だ、と言います。
もっとも変なことは変ですが、同じ気味の悪い中でも、対手が茄子だけに、こりゃおかしくって可かったですよ。」
「茄子ならば、でございますが、ものは茄子でも、対手は別にございましょう。」
明は俯向いて莞爾した、別に意味のない笑だった。
「で、そりゃ昼間の事でございますな。」
「昨日の午後でした。」
「昼間からは容易でない。」
と半ば呟くがごとくに云って、