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Japanische Klassiker mit Furigana

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「くさのしんぺいししゅう」かいせつ

「草野心平詩集」解説

豊島 与志雄

Lesen Sie 「草野心平詩集」解説 (「くさのしんぺいししゅう」かいせつ) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.303 Zeichen · 11 Bildschirme

Aozora Bunko

或は詩を作る。

これを、自然と人事と言い換えようか。詩集「大白道」に次のような「序詩」がある。本書(草野心平詩集)に採録しなかったから、少し長いがここに引用しておこう。

自然と人間のなかにはいると。

そのまんなかにはいってゆくと。

かなしい湖が一つあります。

その湖がおのずから沸き。

怒りやよろこびに波うつとき。

かなしみうずき爆破するとき。

わたくしに詩は生れます。

日本の流れのなかにいて。

自然と人間の大渾沌のまんなかから。

わたくしは世界の歴史を見ます。

湖の底に停車場があり。

わたくしは地下鉄にのって方々にゆき。

また湖の底にかえってきます。

なきながら歌いながら。

また歌いながらなきながら。

つきない時間のなかにいます。

詩を作る時のきびしさが、ここにある。詩人のきびしさが、ここにある。だが、心平さんにとっては、このきびしさが辛くはなくて楽しいのだ。泣くのも歌うのも同じことなのだ。そういうところから独特な「蛙」の詩が生れた。

「蛙」の詩が独特であるように、心平さん自身、特異な詩人である。今では、詩雑誌「歴程」の総帥として、詩業も貫禄も充分に備わっているが、なんとなく孤峯の感じである。