Japanische Klassiker mit Furigana
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きくもようさらやまきだん
菊模様皿山奇談
三遊亭 円朝
Lesen Sie 菊模様皿山奇談 (きくもようさらやまきだん) von 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 189.935 Zeichen · 379 Bildschirme
事は珍らしいから書付けて往きましょう」
と細かに書いて暇乞を致し、帰る時に權六が門まで送り出してまいりますと、お役所から帰る渡邊に出会いましたから、權六も挨拶する事ぐらいのことは心得て居りますから、丁寧に挨拶する。渡邊も答礼して行過ぎるを見済して、
大「彼は」
權「彼が渡邊織江様よ、慈悲深い方で、家来に難儀いする者が有ると命懸で殿様に詫言をしてくれるだ、困るなら銭い持って行けと助けてくれると云うだ、どうも彼の人には敵わねえ」
大「成程寛仁大度、見上げれば立派な人だね」
權「なにい、韓信が股ア潜りだと」
大「いえ中々お立派なお方だ、最う五十五六にもなろうか……拙者も近い所にいるから、また度々お尋ね下さい、拙者も亦お尋ね申します」
權「お前辛抱しなよ、お女郎買におっ溺ってはいかねえよ、国と違ってお女郎が方々に在るから、随分身体を大事にしねば成んねえ」
大「誠に辱けない、左様なら」
と松蔭大藏は帰りました。其の後渡邊織江が同年の三月五日に一人の娘を連れて、喜六という老僕に供をさせて、飛鳥山へまいりました。尤も花見ではない、初桜故余り人は出ません、其の頃には海老屋、扇屋の他に宜い料理茶屋がありまして、柏屋というは可なり小綺麗にして居りました。