Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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こんにゃくぼん

菎蒻本

泉 鏡花

Lesen Sie 菎蒻本 (こんにゃくぼん) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.957 Zeichen · 30 Bildschirme

Aozora Bunko

聞く欣八は変な顔色。

「時に……」

と延一は、ギクリと胸を折って、抱えた腕なりに我が膝に突伏して、かッかッと咳をした。

十

その瞼に朱を灌ぐ……汗の流るる額を拭って、

「……時に、その枕頭の行燈に、一挺消さない蝋燭があって、寂然と間を照しておりますんでな。

――あれは――

――水天宮様のお蝋です――

と二つ並んだその顔が申すんでございます。灯の影には何が映るとお思いなさる、……気になること夥しい。

――消さないかい――

――堪忍して――

是非と言えば、さめざめと、名の白露が姿を散らして消えるばかりに泣きますが。推量して下さいまし、愛想尽しと思うがままよ、鬼だか蛇だか知らない男と一つ処……せめて、神仏の前で輝いた、あの、光一ツ暗に無うては恐怖くて死んでしまうのですもの。もし、気になったら、貴方ばかり目をお瞑りなさいまし。――と自分は水晶のような黒目がちのを、すっきりって、――昼さえ遊ぶ人がござんすよ、と云う。

可し、神仏もあれば、夫婦もある。蝋燭が何の、と思う。その蝋燭が滑々と手に触る、……扱帯の下に五六本、襟の裏にも、乳の下にも、幾本となく忍ばしてあるので、ぎょっとしました。