Japanische Klassiker mit Furigana
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はなばなしきしゅんかん
華々しき瞬間
久坂 葉子
Lesen Sie 華々しき瞬間 (はなばなしきしゅんかん) von 久坂 葉子 (くさかようこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 45.114 Zeichen · 92 Bildschirme
「反応をみようとしたが、あにはからんや」
「ほっておいて下さいよ。つべこべつべこべうるさいったら」
蓬莱和子は、南原杉子が仁科六郎とどんな交渉しているかということよりも、仁科六郎に対する彼女の感情を知りたいのだ。
――いい加減。私に嫉妬するなり、苦しんだり、それを私に信用ある私に、打ち明けようとすればいい。不気味な愛慾。アネモネの花――
蓬莱和子は、南原杉子を少し憎みはじめた。南原杉子は、度々カレワラに現れるのだが、仁科六郎のことには一言もふれないのである。そして又、仁科六郎も蓬莱和子に沈黙。
「その包み何だい」
建介は大きな箱の風呂敷包がまだ放り出してあることが気になった。
「何だっていいいわよ」
蓬莱和子は、乱暴にそれを奥の部屋へ持ちはこぶと、すぐピアノの蓋をあけた。ピアノの音は間違いだらけだし、声はヒステリックにわめいている。
――案外、妻のいいところが発見出来たものだ――
夫は苦笑しながらカレワラを出た。
南原杉子は、午後の鋪道をいそいで歩いていた。楽譜屋から、レッスン場へむかっている。新しく輸入されたフランクの楽譜を買ったので早速ひこうとしている。