Japanische Klassiker mit Furigana
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おちぼひろい
落穂拾い・犬の生活
小山 清
Lesen Sie 落穂拾い・犬の生活 (おちぼひろい) von 小山 清 (こやまきよし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 239.741 Zeichen · 486 Bildschirme
母の儀式の日に、家の遠い姻戚になる或る人が追悼の辞を述べたが、その人は、母が自身の生母に生面したのが漸く昨今のことであったことを云って、この一事から推量しても、母の人生がその出生からして薄倖多難であったことが察しられるということを云った。
母は妾の子であった。私はその自分には祖母に当る人の写真を見たが、年配は丁度母が世を去る頃の年ごろのもので、母によく似た人を見た。母は幼くして他人に貰われたようで、三四歳の母が、母を養女にしたという男の人に手を引かれている写真もあった。兄はその写真のおもざしが妹に生写しなことを云ったが、私もそう思った。母は信州の下高井郡のさる人のもとで成人した。私はその、母には育ての親にあたる女の人の写真も見た。その人の孫、母には義理の甥に当る青年と並んでいるもので、すらりとした品のいい年寄の姿が見られた。この母の甥に当る人は、その後東京へ出てきて、母の死後、家に尋ねて来たことがあったが、そのとき、田舎にいた時分、ポスターなどに見かける女の人の絵姿で、「東京の叔母さん。」と母のことを教えられた、子供の頃のその追懐を話したりした。