Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
あしはみていた
葦は見ていた
山本 周五郎
Lesen Sie 葦は見ていた (あしはみていた) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 17.985 Zeichen · 36 Bildschirme
どうやら箱でも埋まっているらしい、――彼は竿で土を掘ってみた、するとはたして文箱のような物が出て来た。
「たしかに文箱だ」と頼母は呟いた、「こんな処にどうしてこんな物を埋めたのか」
箱には紐が結んであった。腐ってぼろぼろになっているため、触るとすぐに千切れたが、箱を結んだ紐だということは、金具があるのですぐにわかった。箱もすっかり腐朽しているけれども、ところ斑に漆や蒔絵の残っているのが見えた。
風が来て、さっと葦がそよぎ渡った。
頼母は蓋をあけてみた。中に手紙が入っていた。彼はそれを取出して、丁寧にひろげていった。ずいぶん古いらしい、紙は茶色になって、糊のために貼り付いている。巻きほぐすにしたがって、貼り付いた部分が剥げたりまた裂けたりした。そのうえ書いてある仮名文字も(それはあまり上手でない女の筆跡だったが)水のため滲んでいるので、判断できない部分が多かったが、ひろいひろい読んでゆくと、左のような意味のことが書いてあった。
――けいさま、あたし死んでゆきます。
書きだしにはそうあった。
――あたしが死ぬ気になったのは、今夜のお二人の話を聞いたからです。