Japanische Klassiker mit Furigana
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がもううじさと
蒲生氏郷
幸田 露伴
Lesen Sie 蒲生氏郷 (がもううじさと) von 幸田 露伴 (こうだろはん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.772 Zeichen · 128 Bildschirme
此の早雲という老夫も中々食えない奴で、三略の第一章をチョピリ聴聞すると、もうよい、などと云ったという大きなところを見せて居るかと思うと、主人が不取締だと下女が檐端の茅を引抽いて焚付けにする、などと下女がヤリテンボウな事をする小さな事にまで気の届いている、凄じい聡明な先生だった。が、金貸をしたというのは蓋し虚事ではなかろう。地生の者でも無し、大勢で来たのでも無し、主人に取立てられたと云うのでも無し、そんな事でも仕無ければ機微にも通じ難く、仕事の人足も得難かったろう。明治の人でも某老は同国人の借金の尻拭いを仕て遣り遣りして、終におのずからなる勢力を得て顕栄の地に達したという話だ。嘘八百万両も貸付けたら小人島の政治界なんぞには今でも頭の出せそうに思われる理屈がある。で、早雲は好かったが、其後氏綱、氏康、これも先ず好し、氏康の子の氏政に至っては世襲財産で鼻の下の穴を埋めて居る先生で、麦の炊き方を知らないで信玄にお坊ッちゃんだと笑われた。下女が乱暴に焚付を作ることまで知った長氏に起って、生の麦を直に炊けるものだと思っていた氏政に至って、もう脉はあがった。麦の炊きようも知らない分際で、台所奉行から出世した関白と太刀打が出来るものでは無い。