Japanische Klassiker mit Furigana
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そばのあじとくいかたもんだい
蕎麦の味と食い方問題
村井 政善
Lesen Sie 蕎麦の味と食い方問題 (そばのあじとくいかたもんだい) von 村井 政善 (むらいまさよし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.676 Zeichen · 22 Bildschirme
大根は、練馬あたりで出るような軟派のものではいけません。あんなに白くぶくぶくに太ったのは、水ばかりで駄目であります。アルプス山麓あるいは姨捨山などの痩土に、困苦艱難して成長したものであって、せいぜい五寸、鼠位の太さになっているものに限ります。同じ信州でも川中島や松本平のものではやはりいけません。これをゆっくりと力を入れておろし、力を入れて絞ると、ぽたりぽたりと汁が出ます。肥土のところへできたやつは、絞ればしゃあしゃあ水のように出ますが、水飴のように濃く固まってぽたりと落ちます。これは大根に「のり」があるといって旨いし、第一ひどく辛いのであります。
味は、味噌でもよいが、醤油でもよいのであります。好き好きだが、私は味噌の方が好きであります。それへ入れる刻み葱もまた肥料の充分に利いた畑でできて、白根が一尺もあるような、俗にいう根深は風味がないのです。大根同様、痩土に成長して五寸位のもので、信州でも若槻のが一番よろしいのであります。
大根をおろす時は「頭をぶんなぐれ」という諺がある位で、腹を立てて、うんうんいっておろす位の硬いものがいいのです。軟らかいものは甘くて蕎麦の味とぴったりとこないのです。