Japanische Klassiker mit Furigana
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うすこうばい
薄紅梅
泉 鏡花
Lesen Sie 薄紅梅 (うすこうばい) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 61.133 Zeichen · 122 Bildschirme
「さてこそさてこそ、この旗を所持なすからは、問うに及ばず、将門が忘れがたみ、滝夜叉姫であろうがな。」
「何だ、あべこべじゃないか、違ってら。」
「チエエ、残念や、口おしや、かくなるうえは何をかつつまん、まこと我こそ――滝夜叉なるわ。どろんどろん、」
と、あとしざりに、
「……帯だって出来るわ、この半※(「巾+白」、第4水準2-8-83)。嬉しい! 花嫁さん、ありがとう、お楽しみ光邦様、どろんどろん。」
木戸も閉めないで、トンと行く。
「――何とも、かとも、言いようはありません。」
すぐにお京を招じ入れた、というよりも、お京はひとりでに、ものあって誘うように、いま居た四畳半の縁の障子と、格子戸見通しの四畳を隔てた破襖の角柱で相合うその片隅に身を置いたし、糸七は窓下の机の、此方へ、炉を前にすると同時に、いきなり頭を下げて、せき込んで言ったのである。
「何とも、かとも、いいようはありません、失礼しました。」
お京は薄い桔梗色の襟を深く、俯向いて、片手で胸をおさえて黙っていたが、島田を簪で畳の上へ縫ったように手をついた。
「辻町さん……私を折檻して、折檻して下さいまし。