Japanische Klassiker mit Furigana
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うすこうばい
薄紅梅
泉 鏡花
Lesen Sie 薄紅梅 (うすこうばい) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 61.133 Zeichen · 122 Bildschirme
「騒ぐな。」と言句は凄いぜ、が、二人とも左右に遁げてね、さて、身体から珊瑚の五分珠という釵を借りたんだがね。……この方の催促は、またそれ亭主が妬くといういやなものが搦んでさ、髻を掴んで、引きずって、火箸で打たれました、などと手紙を寄越す、田舎芝居の責場があるから。」
「いや、はや、どうも。いや、どうも。」
屋根の雪がずるずると、窓下へ、どしんと響く。
弦光は坐り直して、
「出直しだ、出直しだ。この上はただ、偏に上杉さんに頼むんだ。……と云って俺も若いものよ。あの娘を拝むとも言いたくないから、似合いだとか、頃合いだとか、そこは何とか、糸的の心づもりで、糸的の心からこの縁談を思いついたようによ、な、上杉さんに。」
「分ったよ。」
「直ぐにも頼む、もう、あの娘は俺の命だから、あの娘なしには半日も――午砲! までも生きられない。ううむ。」
うむと唸って、徳利を枕にごろんとなると、辷った徳利が勃然と起き、弦光の頸窪はころんと辷って、畳の縁で頭を抱える。
「討死したな。……何も功徳だ、すぐにも先生の許へ駆附けよう。――湯に行きたいな。」
「勿論よ。清めてくれ。――婆や、湯に行く支度だ。