Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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くすりうりのしょうねん

薬売りの少年

小川 未明

Lesen Sie 薬売りの少年 (くすりうりのしょうねん) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 4.438 Zeichen · 9 Bildschirme

Aozora Bunko

「ねずみか、からすにやられたとみえる。このあたりに、悪いからすがいるからな。」

先生は、案外カナリヤの痛々しい傷を見ても平気でした。

「かわいそうに。」

少年は、こういって、荷物の中から、傷薬を取り出しました。

「おい、薬なんかいらないよ。」

「いえ、お代をいただくのではありません。ちょっとこれをつけてやってください。」

少年が、白い塗り薬を出すと、

「おまえは、なかなか感心だ。」と、先生は、機嫌がよかったのです。少年が、ここから去ろうとすると、

「お薬屋さん、また来年くるの?」と、子供たちは、少年を取りまいてききました。

「あの、桃の木のある家へまいりますよ。」

「あ、重ちゃんの家だ。」

子供たちは、なんと思ったか、喜んで、手をたたきました。

「もしきたら、ここへもお寄り。」と、先生が、いいました。

「みんなが、あぶないといいますから、早くこの家をお移しなさい。」と、少年がいうと、

「はっ、はっ。」と、先生が、笑いました。