Japanische Klassiker mit Furigana
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くすりうり
薬売り
小川 未明
Lesen Sie 薬売り (くすりうり) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.791 Zeichen · 8 Bildschirme
二
」といって、太郎は礼を述べました。
「私は、そのうち船がこの港に入ったときに、それに乗ってお国を去りますよ。また、しばらくは、お目にかかりません。来年の夏も再来年の夏も、お国へはこないつもりでございます。坊ちゃんは、お達者で大きくおなりなさい。」といって、薬売りは太郎の頭をなでてくれました。
やがて、この二人は別れたのであります。
二、三日たつと、この港に見慣れない一そうの黒い船が入ってきました。こんな船はめったに見ることがないのであります。その船は沖に一日一晩泊まっていましたが、あくる日は、その影も姿もなかったのであります。そうしてその日から、村に薬売りがこなくなりました。
太郎は、薬売りのくれた丸薬を、大事にしてしまっておきました。
二
曇った日のことです。太郎は海辺にゆきますと、ちょうど波打ちぎわのところに、一羽のやや大きな鳥が落ちて、もだえていました。どうしたのだろうと思って、近寄ってみますと、わしが血だらけになって、翼を傷めているのであります。
太郎は、これを見ると、きっとどこかで、わしかなにものかと戦って傷を受けてきたにちがいない、そうして、ここまで飛んできて、ついに気力を失って落ちたのだと思いましたから、彼は、さっそく家に駆けて帰って、いつか薬売りからもらいました丸薬を持ってきて、それを死にかかっ