Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ぐびじんそう

虞美人草

夏目 漱石

Lesen Sie 虞美人草 (ぐびじんそう) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 198.559 Zeichen · 401 Bildschirme

Aozora Bunko

丁寧になるにつけて、小夜子はいよいよ近寄りがたくなる。

やさしく咽喉に滑べり込む長い顎を奥へ引いて、上眼に小野さんの姿を眺めた小夜子は、変る眼鏡を見た。変る髭を見た。変る髪の風と変る装とを見た。すべての変るものを見た時、心の底でそっと嘆息を吐いた。ああ。

「京都の花はどうです。もう遅いでしょう」

小野さんは急に話を京都へ移した。病人を慰めるには病気の話をする。好かぬ昔に飛び込んで、ありがたくほどけ掛けた記憶の綯を逆に戻すは、詩人の同情である。小夜子は急に小野さんと近づいた。

「もう遅いでしょう。立つ前にちょっと嵐山へ参りましたがその時がちょうど八分通りでした」

「そのくらいでしょう、嵐山は早いですから。それは結構でした。どなたとごいっしょに」

花を看る人は星月夜のごとく夥しい。しかしいっしょに行く人は天を限り地を限って父よりほかにない。父でなければ――あとは胸のなかでも名は言わなかった。

「やっぱり阿父とですか」

「ええ」

「面白かったでしょう」と口の先で云う。小夜子はなぜか情けない心持がする。小野さんは出直した。

「嵐山も元とはだいぶ違ったでしょうね」

「ええ。