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Japanische Klassiker mit Furigana

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にじのはし

虹の橋

久生 十蘭

Lesen Sie 虹の橋 (にじのはし) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.038 Zeichen · 30 Bildschirme

Aozora Bunko

そういって末延に猟銃をつきつけた。曳鉄をひく勇気はなかったらしいが、末延はおどろいて崖を踏みはずして、カルデラの底へ落ちた……まちがいはないだろう」

母の前科と出生の秘密を消そうとして、傷害殺人の前科を背負いこむことになったらしい。どこかに天の声があって、これが教訓だといっているような気がした。

あさひの房は厠に近い奥の室で、四畳半ほどの広さの板敷に、汚れた茣蓙が敷いてあった。どういう関係になっているのか、初冬のたよりない陽の光が、窮屈に折れ曲って、朝の二時間だけ入ってきた。

取調べのない日は、あさひは一日じゅう壁に向って坐っていた。他人の名を詐称している事実を告白しないかぎり、冤罪をいいとく方法はないわけだが、調べが捗れば、自然わかりだすのだと思い、徹底的に取調べられることを期待して、知らない、そんなことはないの一本槍で突っぱった。そういうことで、一筋繩ではいかない女だと思われたらしく、むやみに取調べの時間が長くなった。調べ室の椅子では疲れるのか、当直室へ連れて行き、畳に寝ころんで肱枕をしながら、三時間も四時間もねちねちと調べる。

そのほうは耐えれば耐えられるが、かなわないのは房の中で手錠をはめられることだった。