Japanische Klassiker mit Furigana
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ばんじん
蛮人
山本 周五郎
Lesen Sie 蛮人 (ばんじん) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.726 Zeichen · 13 Bildschirme
「どうするんだ」
と工場主が訝しげに訊いた、「あんな老ぼれを自分のものにしてどうしようというのだ」
「その――欲しいんです」
「でもやつはすぐに屍ばっちまうぜ、もう青虫を喰べることもできやしないんだ、ふた月も生きちゃいないぞ」
「一両だしますから」
彼はその老鶏を買い取った、そしてべつに自分で小さな鶏舎を作ってそれを飼い始めた。
仲間の男たちは、彼がどんな殺人を犯したか知りたがっていた。そこで誰かがときどきそのことを訊いた、けれど彼は黙って肩を揺り上げ、相手から外向きながらほとんど呟くような声で、
「そんなことを訊いて――」
と云うのである、「それでどうしようと云うんだ、人をあやめるてえことは、なみたいていなことじゃねえ、もしもおめえが……」
結局なにものも彼は語らなかった。
女たちの中にお房というのがいた、茂吉という男の妻でいちばん年若く、そのとき二十三四だった。
彼女はすばらしい体をもっている。ルウベンスの描く女のように広い逞しい腰で、脇腹には厚い脂肪のひだが括れて骨盤の上へ垂れかかり、双の乳房は少したるんではいたが強く張出て、力の籠った揺れかたをするし、陰部の筋肉は男のように盛上って、かがんだり歩いたりするたびにさまざまの隆起をつくるのであった。